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社員のモチベーションを上げる8つの施策とは?カギとなる「動機づけ要因」も解説

社員のモチベーションを上げる8つの施策とは?カギとなる「動機づけ要因」も解説

社員のモチベーションが低いことに悩み、対策を検討している経営者の方も多いかもしれません。社員のモチベーションは組織全体の生産性や定着率にも影響が出てくるため、早期の対策が必要です。そこで今回は、「動機づけ要因」「衛生要因」という2つの側面から、モチベーション低下の原因をひもときます。そして、社員のモチベーションを向上させる具体的な施策・ポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも「モチベーション」とは?

モチベーション(motivation)とは、行動を起こさせる意欲・やる気のことを意味し、ビジネスにおいては主に「働く意欲」を指す言葉です。ちなみにモチベーションには、以下の2つのタイプがあるといわれています。

◆外発的動機付け:評価や報酬、周囲からの称賛などを得るために行動しようとすること
◆内発的動機付け:行為そのものへの興味・関心から、純粋に行動を楽しもうとすること

外発的動機づけと内発的動機づけは、どちらも業務において有用な原動力です。ただ、外発的動機付けだけで長期間やる気を維持するのは難しい一方、「給与の低さ」や「昇格しにくさ」は不満のタネにもなり得ます。だからこそ、「仕事が好きだからする」という社員の内発的動機付けも満たしてあげることが重要と言えるでしょう。

社員のモチベーションを向上させるメリットとは?

社員のモチベーションを向上させることで、企業にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、大きく3つの観点からメリットを解説します。

(1)社員のローパフォーマー化を防げる

モチベーションの低い社員は、生み出せる成果も少なくなり、ローパフォーマー化してしまう可能性があります。ローパフォーマーは期待された役割を果たせないことで、さらにモチベーションが下がってしまうという悪循環に陥りかねません。そのため、社員のモチベーションを向上させることで、パフォーマンスの維持・向上を図ることが大切です。モチベーションの高い社員はスキル開発にも前向きで、自発的な成長も期待できるでしょう。

(2)組織の生産性が高まる

社員のモチベーションを高めることで、より能率高く働いてもらえます。一人ひとりの生産性が高まれば、その分組織としての効率も上がり、より多くの成果を生み出すことが可能です。同じ業務を短時間で完了できるようになれば、「空いた時間をアイデア創出に充てる」といったプラスアルファの取り組みもできるようになります。さらに、一人ひとりの生産効率が上がることで、人手不足感が和らぐという効果も期待できるでしょう。

(3)社員の定着率が上がる

モチベーションが高いということは、会社や仕事への満足度も高い状態であると考えられます。そのため、エンゲージメント(会社への愛着や思い入れ)の向上も期待でき、定着率の高さにもつながりやすいでしょう。逆に社員のモチベーションが低いと、組織全体の雰囲気も悪くなります。結果として仕事のミスや人間関係の悪化を生み、退職リスクにつながりかねません。モチベーションの向上は、全社で取り組むべき経営課題だと言えます。

社員のモチベーションが上がらない理由とは?

社員のモチベーションは、なぜ上がらないのでしょうか。ここでは、モチベーションマネジメントに用いられる「ハーズバーグの二要因理論」を参考に、モチベーションが向上しない“2つ”の原因について解説します。

原因をひもとく「ハーズバーグの二要因理論」とは?

ハーズバーグの二要因理論とは、アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグ氏によって提唱された学説です。当理論では、仕事に対して「不満足」を感じさせる要素と、「満足」を感じさせる要素は違うことが説かれています。ハーズバーグ氏は前者を「衛生要因」、後者を「動機づけ要因」と区分しました。社員のモチベーションが下がる・上がらないということは、衛生要因と動機づけ要因に何らかの問題があることを意味します。

【原因1】「衛生要因」が満たされていない

衛生要因とは、「不足していると仕事に不満足感を抱かせてしまう」要素です。ハーズバーグ氏が言うには、衛生要因には「給与」「上司・部下との関係」「会社の方針や管理」「労働条件」などが含まれます。特に人間関係への不満は、退職理由のランキングで上位になることも珍しくありません。つまり、待遇の悪さや給与・休日の少なさ、人間関係の悪さ、組織や経営への不満は、社員のモチベーションを下げる原因になるということです。

ただ、あくまで衛生要因は「不満足感」の原因であって、いくら改善しても満足感を高めるものではありません。つまり、給与や休日、人間関係などの衛生要因を改善したうえで、「動機づけ要因」も満たす必要があるのです。

【原因2】「動機づけ要因」が満たされていない

動機づけ要因とは、「仕事への満足感を高めてくれる」要素のことです。具体的には、「達成」「承認」「昇進」「成長」といった要素が含まれます。例えば、仕事において目標を達成したり、周囲から称賛されたりすると、満足感によって仕事へのモチベーションが上がります。ここでも注意が必要なのは、動機づけ要因は「満足感」を高めてはくれますが、「不満足感」の解消にはつながりません。モチベーション低下を解消するには「衛生要因」の改善を図り、モチベーションを向上させるには「動機づけ要因」の改善を図ることが大切だと言えるでしょう。

社員のモチベーションを上げる方法・施策とは?

ここでは、社員のモチベーションを低下させない・向上させるための具体的な施策を8つ紹介します。

(1)待遇・休日制度を見直す

ハーズバーグの二要因理論からも分かるとおり、待遇や休日制度への不満はモチベーション低下の原因になります。そのため、労働条件に対して社員の不満が高まっていないかを確かめ、できる限り改善を図ることが大切です。例えば、日々の労働時間をチェックして残業削減の対策をしたり、成果が正当に認められるようインセンティブを導入したりという施策が挙げられます。労働条件の見直しは、退職リスクの軽減にもつながるでしょう。

(2)社内コミュニケーションの機会を設ける

社内コミュニケーションの活性化も、社員のモチベーションアップにつながります。というのも、「頑張りを上司から正当に評価してもらえる」「困ったときはチームの同僚に相談できる」という環境であれば、前向きに仕事に取り組めるからです。ちなみに「この組織でなら自分をさらけ出せる・素直に意見を言える」という安心感を、「心理的安全性」と言います。心理的安全性を高めることで、モチベーションの向上を図ることが可能です。

ちなみに社内コミュニケーションを活性化するには、「1on1ミーティング」のような場を設けるのも効果的です。普段から上司が部下の頑張りを褒め、適切なフィードバックをすることで、社員のやる気アップにつながります。

(3)人事評価制度を改善する

働きが正当に評価されない職場では、社員に「頑張っても意味がない」と思わせてしまい、モチベーション低下を引き起こしかねません。そのため、成果を正しく評価できるような人事評価制度・目標管理制度を導入することも大切です。例えば、「結果だけでなくプロセスまで評価してもらえる」「ノルマを与えられるのではなく、社員が自分自身で目標を設定できる」という制度であれば、社員のモチベーションも引き出しやすいでしょう。

(4)チャレンジングな仕事を任せる

社員に積極的に業務を任せることも、モチベーション向上のポイントです。裁量や権限を委譲することで、「会社から期待されている」という社員の前向きな感情を引き起こせます。例えば、若手社員を大きなプロジェクトに抜てきしたり、年次にかかわらずリーダーを任せたりという施策が有効でしょう。ちなみにチャレンジングな業務を社員に任せるときには、「上司から指示を出しすぎず、本人のやり方を尊重すること」「失敗を許容してあげること」も重要です。裁量を持って挑戦できる環境であれば、社員もパフォーマンスを発揮しやすくなります。

(5)表彰の機会を設ける

頑張りが正当に認められる環境であれば、社員のモチベーションも向上します。ただ、金銭的なインセンティブには限界があり、金額によっては不満のタネにもなりかねません。そのため、心理的な満足や承認欲求を満たせるような「非金銭的なインセンティブ」も合わせて導入することが大切です。例えば、社長賞やMVPのような表彰制度を設けたり、新規事業の自由なアイデアを募る社内コンテストを開催したりという施策も有効でしょう。

(6)会社のビジョンや方向性を示す

会社の経営方針やビジョンがあいまいでは、社員も何のために働いているかが分からなくなってしまいます。そのため、経営者が明確な経営戦略を打ち出し、メッセージとして社員に発信することが重要です。また、社員に目標を立ててもらう際は、経営目標・組織目標と連動した内容にしてもらうことも有効でしょう。「自分の仕事が組織の役に立っている」という社員の感情を引き起こすことで、モチベーション向上につなげやすくなります。

(7)管理職を育成する

管理職の行動は、部下のモチベーションにも大きく影響を与えます。上司に対する不満が、退職リスクにつながるケースも少なくありません。そのため、まずは管理職のマネジメントスキルを養成することも重要でしょう。例えば、管理職にコーチングやフィードバックスキル向上の研修に参加してもらうのも、ひとつの施策です。管理職が部下一人ひとりのモチベーションを上手に引き出せるようになれば、組織全体の活性化にもつながります。

(8)SDGsのような社会貢献に寄与する

「食べるために働く」のではなく、「誰かの役に立つために自身が存在している」と社員に実感してもらうことで、モチベーション向上が期待できます。これからの時代、企業の社会的な責任・役割がより強く求められることを考えると、社員に社会貢献の機会を持ってもらうことは非常に有意義だと言えるでしょう。例えば、SDGsやCSRの取り組み、ボランティア活動に参加してもらうことで、働きがいを実感してもらいやすくなります。

モチベーションの向上は、まず客観的な原因究明から

社員のモチベーションを高めるためには、まずはモチベーションを低下させている・上げられていない原因を細かく調べる必要があります。ただ、自社の現状を主観だけで正しく把握するのは難しいものです。その際、専門家から客観的に現状を分析してもらうことで、モチベーションにまつわる課題が明確になることもあります。

そこで当社では、対話を通じて本質的な経営課題を明らかにする「経営カウンセリング」のサービスを提供しています。経営者や社員の皆様とカウンセラーがじかに対話することで、モチベーション低下の根本的な原因を明確化。そのうえで、人材の教育・研修やインストラクションコーチングなど、最適な動機づけ施策でモチベーション向上を支援します。社員のモチベーション低下にお悩みの際には、ぜひ当社までお気軽にご連絡ください。

参考: