【2022年最新】人事評価制度を導入する3つの目的とポイントまとめ

【2022年最新】人事評価制度を導入する目的とは?人事評価の導入のポイント
人事評価制度を導入するなら目的を明確にしておくことが大切です。どのような目的を果たすことができるのか、導入する際の注意点などを今回は簡潔にポイントを絞って紹介します。(2022年12月16日更新)
人事評価を導入する目的は大きく3つ!
人事評価とは従業員の業績や能力を社内の指標に基づいて評価することです。評価基準を明らかにしたうえで定期的に行い、評価結果と内容を本人へフィードバックします。人事評価制度を導入する目的は大きく3つあります。
- 従業員の処遇決定に平等性を持たせる
- 従業員の能力の把握と生産性の向上
- 人材育成のためのマネジメントに利用
それぞれについて詳しくご紹介します。
1.従業員の処遇を決めるのに平等性を持たせる
人事評価基準により、企業が従業員に求める能力や行動が明らかになります。それをもとに昇給や昇格などの従業員への処遇の決定をするので、平等性があり従業員が納得感を得られます。かつての日本では、年功序列の賃金体系や終身雇用制度があるために、不公平感を感じるシーンもありました。平等ではない、処遇に納得できないという状況では従業員の不満が募り、仕事へのモチベーション低下のリスクがあります。しかし、グローバル化や景気の低迷が原因で、企業はいま、生き残りをかけて競争力を保つ方法を考えています。その1つとして、処遇に平等性を持たせることで従業員が意欲的に働いてくれるようにしようと考えているのです。
2.従業員の力量を把握して生産性を向上させる
人事評価基準をもとに従業員を評価していくため、それぞれの力量を把握しやすくなります。また、得手不得手を知る基準にもなり、適切な人員配置の目安にも使えます。一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮できる場所で業務を進めることで、組織全体の生産性向上を期待できるのもポイントです。高いパフォーマンスを発揮できる場所で働くことで高い評価を得ると、従業員の仕事へのモチベーションはアップします。このような良い循環を増やし、企業としての競争力を高めるためのベースにもなります。
3.人材を育成する際のマネジメントに利用する
人事評価基準から会社が求める人材が明確になっており、自分が評価されることによって何が足りていないのかという課題が明らかになります。評価とともに目標を伝えることで、従業員それぞれが「どうしたら目標をクリアできるのか」と考えながら行動できるようになるでしょう。また、このようにマネジメントしていくと企業が求める人材を増やせることにもなり、理想に近い組織作りにつながります。
人事評価を導入する際のポイント!従業員が納得できるかが鍵
人事評価を導入する際には次の2点を押さえておくことが大切です。
- 人事評価に具体性を持たせる
- 評価基準を事前に共有する
それぞれについて詳しくご紹介します。
1.人事評価に具体性を持たせる
人事評価について具体的に示し、評価結果も具体的に伝えます。具体的に伝えることで、各従業員の評価をそれぞれが納得できるようになります。
具体的に決めることとは、
- 時期・・・決算期、四半期ごとなど
- 方法・・・360度評価、MBO評価(目標管理制度)、コンピテンシー評価など
- 基準・・・方法に準じた基準
人事評価が半年に一度など定期的に行われることになっていても、目標の時期がはっきりしていないとモチベーションを保ちにくいのは事実です。なるべく早めに具体的な日程を伝えるようにします。
また、評価は誰もが納得できる評価基準になるように作り込みます。その際、次の3点に分けて考えるようにすると良いでしょう。
- 能力評価
- 業績評価
- 情意評価
能力評価とは、業務上求められるスキルや知識に関するものです。その企業の事業内容によって必要なものは異なります。
業績評価とは、一定の期間でどのような成果を残したのかという評価です。目標に対してどれくらい達成できたのかなどを数値化して評価します。成果物がない、数値として残りにくい業務プロセスを評価する場合は、上司や同僚、部下からのヒアリングをし数値化します。
情意評価とは、勤務態度や社員の意欲、行動などに対する評価です。「会社のルールを守れているのか」のような評価しやすい点もありますが、積極的に働いていていたのか、周りと協力できたのかというような点も客観的に評価します。
評価の結果も具体的に伝えます。特に低い評価をつけた場合は、その理由と改善ポイントなどを伝えることで従業員が納得し、次回の人事評価までにポジティブに行動できるようになるでしょう。
2.評価基準を事前に共有する
事前に評価基準を従業員と共有することで、従業員それぞれが課題や目標を定めて活動できるようになります。また、全社的に共有されているので、人事評価時に評価者の主観も入りにくくなります。評価基準の共有方法はさまざまです。実際に評価時に利用するエクセルデータや紙の書類を回覧する方法もありますが、人事評価システムを利用し、評価結果や本人目標などと一元管理する方法もあります。
まとめ:人事評価は目的を明確にして導入しよう!
人事評価とは、社内の指標に基づいて従業員の能力や業績を評価することです。制度として導入することで、従業員の処遇の決定に平等性を持たせることができます。また、生産性の向上や人材育成マネジメントへの利用も期待できます。
人事評価を導入する際は、評価の時期や方法、基準を具体的にし、事前に共有します。共有することで従業員それぞれが自分の課題や目標を設定し、成長へのモチベーションにつながります。
人事評価導入の目的
- 処遇決定の平等性
- 適材適所で生産性が向上
- 人材育成マネジメント
人事評価導入のポイント
- 評価の時期、方法、基準を具体的に
- 評価基準は事前に全社的に共有
人事評価システムにも様々あり、より公平にわかりやすく評価できるサービスもあるので参考にしてみるのも良いでしょう。
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