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部下のやる気が起こらないのは、なぜ?~仕事にやる気が出て自己成長させるには?

部下のやる気が起こらないのは、なぜ?~仕事にやる気が出て自己成長させるには?

部下のやる気アップー仕事の目的や意義を明確にする

 『やる気出せ!やる気無くなる その言葉』

ーサラリーマンの悲哀をユーモラスに表現する、ある年のサラリーマン川柳のひとつです。やる気が見えない!本気で取り組んでいればこんな結果になろうはずがない!!と、つい部下に言いたくなるのはいつの時代の上司にも共通する思いかもしれません。また、部下の側からすると、自分たちだって頑張っているのに・・・そんな思いが先の川柳には込められていると思います。

さて、モチベーションのアップ、部下のやる気を如何に引き出すか、どの時代も、どの地域でも、どんな職種でも共通する課題かもしれません。今回はこの「やる気」について、7つのポイントに分けて解説して参ります。

ヤル気を起こさせる―心の原動力とは何なのでしょう?

いま、あなたの仕事に対する気持ちは、盛り上がっていますか?それとも、以前は100%の力を出し切っていたのに、いまは60%しか発揮できていない・・・そんな人はいませんか?それでは「ヤル気が起こらないのは、なぜ?」なのでしょうか。

その理由として、「やりたい仕事と、微妙に違うんですよ」とか「いまの部署に移ってから、ヤル気がわかないんです」と答える人が多いようです。

そこで、もっとヤル気を起こし、100%のパワーで仕事に取り組むにはどうすればいいのか?「モチベーションを高める七つの視点」を紹介します。

モチベーション(motivation)とは「行動のための動機づけ」と訳されるように「ヤル気を起こさせる原動力」です。目標へ向かって行動を起こす「動機や意欲を与えること」で、「刺激、土気、熱意」といった意味で使う場合もあります。ここではモチベーションを、「ヤル気、意欲、士気」と同じ意味として捉え、これを高める方法は何か?それを考えてみましょう。

≪合わせて読みたい記事:社員のモチベーションを上げる8つの施策とは?カギとなる「動機づけ要因」も解説

第1の視点ー仕事の目的や意義を自問自答しよう

ヤル気が起きない理由として考えられる一つには、仕事の目的や意義がはっきりしない場合があります。なぜ、その仕事をするのか?その仕事には、どんな意味があるのか?こうした目的や意義を明確に理解しないと、私たちは意欲的になれません。「仕事の目的や意義」は、業界によって、職域(営業、人事、経理など)によって異なるものですが、例えば「お客様に喜んでいただくため」(顧客満足)とか、「よりよい商品やサービスを開発する」(企画力・開発力の発揮)などです。こうした目的や意義を理解し、それをしっかりと心に刻めば、仕事をする理由や意味が明確になり、ヤル気やモチベーションが向上するはずです。

ほかの表現をすると、「仕事に対する自分の使命や役割」が明確になると、私たちは全力を発揮し、しかも生涯の仕事として継続できるでしょう。例えば「より低価格で便利な商品やサービスを提供する」(費用対効果を提供)や「ゴミが出ない、環境にやさしいシステムを推す」(社会貢献の提案)のように、お客様や社会にとってプラスになる点に注目すれば、自分の仕事に対するヤル気があふれてくるはずです。

もし、あなたがリーダーで、ヤル気のない部下(スタッフ)がいるとしたら、「この仕事の目的や意義、君の使命や役割を考えてほしい」と説明してください。部下が自分で考えて発見すれば(自問自答)、仕事への自覚や責任が増し、成長するきっかけになるからです。リーダーの仕事の一つは部下の成長にあり、未来につながる成長に導いてほしいと思います。いま以上の人材に成長すれば、それはリーダーの功績でもあるのです。ここで注意してほしいのは、仕事の目的や意義を、売上高や契約数といった数字だけに求めないことです。数字を上げることだけを目的や意義にしてしまうと、単なる結果のみを追求してしまうからです。確かに、「数字を上げること」は仕事上の目的のひとつではあります。しかし、このことが、今ご提案した内容と矛盾するわけではありません。なぜなら、「数字を上げること」も「ヤル気を起こすこと」も、いかに「お客様に喜んでいただくか」が根底にあるからです。

第2の視点 ー仕事のテーマや夢を鮮明にしよう

ヤル気が出ないといっても、その理由は人によって違いがあります。それぞれのスタッフが「目指している仕事のテーマや夢」が、会社の方針(仕事の方向性)と一致していればベストなのですが、ここにズレがあると、なかなかヤル気が出ません。まず、あなたのテーマや夢は何ですか?との確認が大事。それがないとか、曖昧だと、仕事に対する悔しさも喜びもわいてきません。こうした状態が続くと、つぎのような消極的な人になってしまいます。

*自分から進んでチャレンジしない

*自分から勉強もしない

*自己中心的な発想で、周囲に配慮できない

*指示されたことを素直に聞けず、疑いの目で見てしまう

こうなる前に、あなたのテーマや夢を明確化し、会社の方針との関係性をチェックしてみましょう。与えられた仕事のなかに、自分のテーマや夢を実現できる要素が発見できれば、ヤル気はあふれてくるはずです。リーダーは部下が持っているテーマや夢を聞き出し、それを鮮明にします。そして、部下のテーマや夢が仕事を通して実現するように願い、温かく見守ってほしいのです。

例えば「お客様から次回も〇〇さん(自分)にと依頼されたい」「将来はリーダーになりたい」といった部下のテーマや夢に対し、リーダーはより多く接客できる部署への異動を提案したり、リーダー研修に誘うなど、サポートしてみてください。その時、部下たちは未来の可能性へ向け、自分らしく成長することでしょう。

第3の視点ーリーダー自身が気迫に満ちた自分になること

意欲のないリーダーからは、ヤル気のある部下は育ちません。部下たちのヤル気を充実させるには、リーダー自身が気迫に満ちた自分にならないと現実化しません。ヤル気のある部下に成長させたいと思ったら、リーダーは自分の成長を怠らないことが必要です。そして、リーダーが「自らの目指すテーマ、夢を、熱い思いで語れる」ことが条件となります。部下たちのヤル気を見れば「リーダーの気迫や指導力」が分かるのです。部下がヤル気がない…と嘆く前に、リーダーは我が身を振り返ってください。

部下を理解し、励ましてくれるーそんな上司のために、懸命な思いでヤル気を発揮する

あなたは仕事に対し、ヤル気(意欲)にあふれていますか?

業務中はパッとしないのに、仕事がひと段落する終業時間が近づくにつれ、シャキッとする。いわゆる「5時から男」というCMが昔ありましたが、これでは困ります。出来ることなら業務中は責任感とバイタリティーに溢れた魅力的な人材に、仕事以外の時には、家族・仲間と共に趣味などの自分時間を謳歌してほしい・・・と願うものですが、少し欲張りすぎでしょうか?

繰り返しになりますが、モチベーション(motivation)とは「行動のための動機づけ」と訳されるように、「ヤル気を起こさせる原動力」を意味します。目標へ向かって行動を起こす「動機や意欲を与えること」です。上司やトップリーダーの目線からポイントにそって見ていきたいと思います。

≪合わせて読みたい記事ご紹介≫

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魅力的なリーダーになるための3つのポイント~人を惹きつけ組織を動かす!リーダーとしての資質を磨く


第4の視点ー心から理解すれば、力を尽くしてくれる

第四の視点では、第三の視点と同じく、部下のヤル気を起こさせるヒントを紹介したいと思います。部下にヤル気を起こさせるには、目的や理想を共有することが大切です。第一や第二の視点で明確になった仕事の目的や意義、仕事のテーマや夢を話し合い、共通点を見つけてください。リーダーは部下と同じ目的や理想を目指し、「いっしょに頑張ろう」と激励すれば、部下のヤル気は倍増するはずです。ある仕事が一段落し、上司と同じ目的を目指したことを体験した部下は、仕事に対して積極的になってくれるでしょう。「同じ釜の飯を食べた仲間」や「苦労をともにした同志」が強い一体感を持つように、同じ目的や理想を共有していることを確認してください。そのためには、じっくりと話し合うことが必要です。部下が何を考え、どんなことを目指しているのか、聞いてみましょう。

どんな人でも心の奥底では、「私のことを理解してほしい、私に関心を持ってほしい」と思っているはずです。そして、背後から応援してください。「上司が私に関心を持ち、見守っている」と感じた部下は、心を開いてくれるでしょう。中国の故事に「士は己を知る者のために死す」という言葉があるように、自分のことを分かってくれる人のためなら、決死の思いでヤル気を奮い立たせるのです。こんなことを力説すると「それは武士の時代のことで、現代ではどうなのか?」と疑問を持たれるかもしれません。しかし、心の底から自分を分かってくれる人のために全力を尽くすことは、スタッフでもお客様でも、老若男女を問わず、全ての人に通じる人間の本質だと信じます。同じ目的や理想を共有し、部下の一人ひとりを理解することが、彼らのヤル気を起こさせる要因になるのです。

第5の視点ー好かれる自分になり、情熱を伝えよう

部下でも同僚でも、相手をヤル気にさせるには、自分が強い情熱や熱意を持ち、それを相手に伝える必要があります。「ヤル気を持ってほしい」と願う自分に、どれほどの情熱や熱意があるのか?それをチェックしてください。もしも、自分に強い情熱や熱意があるのに、それが相手に伝わらないのであれば、あなたに伝えるパワーが欠けているのかもしれません。あるいは、相手を惹きつける力、つまり人間的な魅力が足りないのでは?と思われます。上司が変わらなければ、部下は変わりません。部下たちが誰よりも注目するような、情熱や熱意を伝えられる上司に変わってください。そして、部下たちから尊敬され、好かれる上司に成長してほしいのです。いつも強面の表情でも好かれる人はいますが、好かれる人の多くは明るく元気で、さわやかな感じです。人に優しく、いつも相手の立場になってくれる人でしょう。

逆に嫌われる人は、グチや文句が多く、怒りっぽくて自分のことしか考えない人です。嫌われている人がいくら正論を述べても、部下は従いません。まずは、多くの人に好かれる自分に変わり、その上で部下たちに仕事に対する情熱や熱意を伝えてください。そうすれば、「あの上司のいうことなら、頑張って力を出そう」という思いが強くなるのです。

第6の視点ー責任を上司が取れば、部下はパワーを発揮

ヤル気のある社員の上司は、権限を移譲してくれる人が多いものです。仕事の現場にいる部下に権限を移し、かなりの自由度を与えてくれる上司です。部下がホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)を守れば、全面的な権限を与える一方、「その責任は俺が取る」といってくれる上司のもとでは、皆がヤル気を起こします。部下は自由に仕事ができるし、たとえ失敗しても、その責任は上司がとってくれる。だから、部下は萎縮しないで最大限のヤル気を発揮するのです。上司は、「責任は自分が取るから、安心して精一杯、仕事をしてくれ」と激励してください。その懐の深さに、部下たちは実力以上のパワーを出してくれるでしょう。

第7の視点ー上司と部下は「一心同体」部下の目を開かせる

部下の姿や行動を、自分の姿や行動と一致させて考えられるような上司になれば、部下はヤル気を発揮するでしょう。上司は「自他不二」(じたふに)の極意を目指してください。「自他不二」という言葉は、自分と他人は「不二」(二ならず、別々ではない)、「あなたと私「は一つです」という意味の言葉です。すなわち、相手が喜んでいる時は自分のことのように喜び、相手が悲しむ時は自分も悲しみを感じること。自分と相手との間に垣根を作らず、全てを「私のこと(自分事)」として受け止めていく、それが「自他不二」です。それぞれの部下たちは個性を持ちながら、上司と同じ仕事の現場で働いており、組織のなかでは上下関係があるものの、上司と部下は同じ仕事に汗を流す同志なのです。自分の後ろ姿を部下に見せ、上司は同じ仕事で挑戦していることを部下に伝えてください。それが伝われば、部下が気づき、ついてくるようになり、ヤル気がわきあがるはずです。

以上7点に絞って、部下のヤル気を発揮させるポイントについてお話ししました。最後に、どんな人であれ、皆、可能性を持った人材であるとの見方を皆様にご提案してこちらのコラムのまとめとさせていただきます。

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