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組織が変化しはじめる時ー組織力を高めるため取り組み

組織が変化しはじめる時ー組織力を高めるため取り組み

組織が変化しはじめる時

 組織のリーダーは「組織を良い方向へと変えたい」と思うことでしょう。組織を構成するのは〝人〟です。そして〝人〟は、変化するものです。学んだことや体験したこと、あるいは出会いによって変化します。

大切なことは、組織を構成する一人ひとりが良い方向へと変化することです。そのためには、組織の中心者であるトップがリーダーとして謙虚に学ぶ姿勢を持ち、成長という変化をしつづけていくことです。この姿勢を止めた瞬間から、望まぬ方向へと変化していきます。

新しい考えを身につけて変わる

ところで、『変わる』とはどういうことでしょうか。それは、いままで自分の持っていた考えなり価値観に、新しい考え方や価値観をつけ加えることです。決して、それまでの自身を否定するということではありません。

仮に、現状あなたの会社組織が良くない状態だとしたならば、それは、貴方が悪いのではなく、貴方の考え方や価値観に誤りがあっただけなのです。そして、その誤った考え方や価値観は、それまでの人生において様々な経験を経て身に付いてきたものですから、簡単に変えたり無くしたりすることはできません。だから、否定するのでなく、それまでになかった新しい考え方や価値観を新たに取り入れるのです。

たとえば、「うちの社員はどうしようもない」という社長に対し、弊社アンリミテッドのカウンセラーは、「そうはいっても社員がいなければ会社は回りませんよね」とメッセージします。そこで社長は『そうはいっても』と思いながらも気づくわけです。『確かに社員がいてくれるからだ』と。

こうした、それまでにない考え方や価値観に気づくことで、その後の行動が変わることは往々にしてあると思います。実際に、このようなやり取りを経て、社員を大事にするようになり、大事にされた社員が積極的に仕事に取り組むようになった事例は数多くあります。

 

変化は自分自身から

接客は電話応対や来社対応など、サービス業に限らず様々な企業で大切にしています。そこで、会議やスキル研修、あるいは、マニュアルなどを通じ、接客の大切さを教えたり、接客スキルを身につけさせようと試みている企業は多いと思います。ところが、期待した効果を得られないケースは少なくないようです。

要は、お客様に『おもてなし』の心で接客してもらうための手段や方法を駆使しているのですが、『おもてなし』とは、本来、お客様に対する思いがベースにあってこそのものであり、方法論だけでは『おもてなし』にはならないのです。そして、本当に心のこもったおもてなしならば、接客スキルは高くなくとも、好感を持たれることは多いものです。逆に、どんなにきれいな接客であっても、事務的であったり、そこに心がなければ、それも相手には伝わります。

つまり、お客様を大事にしたいという考え方や価値観が求められているのです。ただ、こうした考え方や価値観は、一気に社内に浸透するものではありません。また、トップリーダーが、お客様を大事にしたいという価値観でなければ、社内に浸透することは決してありません。トップリーダー一人から周囲に波紋のように穏やかに広がっていくものです。

人は、誰かに「変えなさい」といわれて変わるのではなく、自ら新たな考え方や価値観に気づき、取り入れた〝瞬間〟から変わるのです。先ずは、トップが謙虚に新しい考え方や価値観を学ぶ姿勢を保ち、自らが変化しつづけていくことです

一人ひとりを活かす組織Ⅰ

多彩なスタッフがいてこそ

業績を伸ばす会社組織とはいったいどういった組織体なのでしょうか?ある飲食店で腕のよい料理人を雇い入れた。宴会当日、「人数が増えたので料理を追加して欲しい」と担当者が言う。すると、「今さらできるわけがない」と聞く耳をもたない。またある会社では、成績がトップの営業マンがいた。しかし現場スタッフは「彼が契約してくる仕事はしたくない」と言い、彼をフォローするべき事務員は次々と辞めていく。こういったケースは少なからずあるのではないでしょうか。

能力のあるスタッフが多ければ、良い結果になるのでしょうか。能力の高いスタッフを集めることが業績を伸ばすことになる、そう考える経営者は少なくありません。また、能力だけでなく、性格や特徴、傾向性、価値観、目的観、人生観といった、眼には見えない要素も大切であると頭では分かってもいます。にもかかわらず現実には、目に見えて判断しやすい能力や成績を重視しがちです。しかし、スタッフは一様ではありません。

たとえば、同じ営業成績であっても、自分の成績しか考えないスタッフもいれば、周りへの配慮をも心掛けるスタッフもいます。あるいは、営業成績はいま一つであっても、周りのスタッフを鼓舞し「あの人がいるから頑張れる」と信頼されるスタッフもいます。

人間が二人以上集まれば、組織です。人は個性豊かであり、決して一様ではありません。そして、一人では問題にならないことが、組織になると問題になってくる。半面、そうした多彩な個々人がいるからこそ、実は組織としての力も存分に発揮されるようになる。これこそが「組織の妙」ではないでしょうか。

一人ひとりの人間を知る

こうしたことは、実は、みなさん分かっている。そして、ここが組織の難しいところだとも・・・。期待をして部門長に抜擢した途端、本人もその部署も活気がなくなり業績が落ちる。あるいは、中心者が変わった途端、皆が活きいきとする。部署のリーダーが入れ替わることでチーム力が大きく変わるといったことは、誰しも経験があることでしょう。

パーフェクトではないスタッフ一人ひとりの足りないところを組織で埋め、一人ひとりを活かす。そしてより以上の力を発揮できるようにする。否、一人ひとりを活かし、個々の力を発揮させるのが本来のあるべき組織ではないでしょうか。支え合う組織、信頼し合う組織でなければ、もっている能力を存分に発揮できないし、ましてや能力以上の力を発揮する躍動感のある組織とはならないでしょう。トップリーダーをはじめとする一人ひとりが、お互いを認め合い、励まし合い、そして補い合う組織を目指していきたい。一人ひとりが「心」の連帯を感じ、人間対人間という信頼の絆で結ばれてはじめて、内在する可能性を十二分に発揮する組織へとなるのです。

そのためにリーダーが心がけるべきこと、それは、いかに一人ひとりを全体的に見ることができるのか。能力、個性、人格、人間性、価値観、人生観と様々な角度から一人の人間を知ることです。そうしたヒューマニズム(あふ)れる眼で人間性を大事にして、初めて能力以上の力を発揮する組織となるのです。

突き詰めれば、リーダー如何(いかん)によって、組織は躍動もするし、停滞もします。ヒューマニズムを根幹にして、一人ひとりが本当に活きる組織を目指してまいりたい。

一人ひとりを活かす組織Ⅱ

相手を理解する

様々な個性を持ったスタッフ一人ひとりを活かす。そしてそのためには、リーダーの哲学(ヒューマン・フィロソフィー)が大事であると学んでいます。分かってはいても、現実の経営現場では、なかなか思うようにいかないものです。どうしても()み合わないスタッフや、なかなかまとまり切れない社内の状況に、もどかしさや、苛立(いらだ)ちを感じることもあるのではないでしょうか。

以前、私はある結婚式場の支配人をした経験があります。そこでは、お客様第一の価値観で全力を振り絞っていました。しかし料理長は短気で、料理数の変更やお客様の要望を伝えると、「今更できるか」と担当者を怒鳴り散らしていました。そこで私も感情的になり、衝突することがしばしばありました。

その後、私自身、反省するところがあり、「料理の世界では何をどう考えるのか」、「料理長はどういう価値観なのか」、理解しようと思い、料理長のことをもっとよく知るように努めました。ときには、夜を明かしてマージャンに付き合うこともありました。また、彼が趣味とする釣りに未明から出かけたり、飲めない酒に付き合ったりもしました。そしていつしか、「あんたの言わんとすることは分かっているから」と私の指示を聞いてくれるようになっていったのです。

料理長自身の考え方や価値観が変わったわけではないのですが、私の言うことは、理解や納得ではなく、受け入れてくれるようになりました。「支配人、何かあったら遠慮しないで言ってくれ」とまで言うような関係になっていました。その後、厨房と各セクションとのトラブルは激減しました。そしてお客様からは「料理人が変わったのか? 旨くなったな」と言われるようになってもいたのです。

一対一の関係性

料理長の本質は何も変わってはいません。相変わらず、短気で融通が利かず、時に衝突もありました。しかし現場を混乱させるようなことはなくなりました。では何が変わったのか、それは、私との関係性が変わったのです。お互いの主張をぶつけ合っていても結果はよくなりません。主張をぶつけるのではなく、私自身、料理長のことや料理人の世界のことを自分の〝思い〟のなかに取り込むようにしたのです。つまり理解しようと努めたのです。

その結果、料理長との一対一の関係性が変わり、「この支配人は俺たちのことをわかってくれている」となり、結果的に料理長は変わったのと同じ状態になったのです。一人との関わり方ですべてが変わる。スタッフは変わっていないのに、「分かってくれている」となることで、組織全体が、質において劇的な変化を遂げたとも言えます。そこに学ぶわけです、本来活かせるはずのスタッフを活かしていなかったのは自分であったと。

リーダーの人間観は如何に

アンリミテッド創立者の言葉に次のようなものがあります、「相手と同じ親を親とし、相手と同じ時に同じ経験をし、相手と同じ目的を目的として生きてきたならば、きっと相手と同じ発想をし、相手と同じ行動を起こすとの角度で相手を理解するのです」と。こうしたリーダーの人間観が極めて大事だと思います。

しかしながら、現場に立つとどうしても、相手を変える角度で人を見がちになります。ともすれば、〝自己感情中心の眼鏡〟で見てしまいます。その眼鏡を換えるのです。一人ひとりのスタッフを正しく見る〝哲学の眼鏡〟を使い、見えないものを見えるようにしていくのです。

一人の人間を知る。それはなまやさしいことではありません。だからこそ、一人の人間を尊重し、心から理解しようと努めることです。日々、一人ひとりに思いをめぐらし、絶えず一対一の関係性を築くよう心掛ける。そうした日常の身近な努力が、結果的に、組織の一人ひとりを活きいきとさせるのだと考えます。

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