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ワンマン社長が注意しなければならない事とは?ワンマン社長からオンリーワンのリーダーへ

ワンマン社長が注意しなければならない事とは?ワンマン社長からオンリーワンのリーダーへ

弊社の行っている経営者カウンセリングの中で、相談ごとの一つとして「社長(もしくは上司)がワンマンで困っています・・」といった幹部の方々からの相談や、「ワンマン社長と思われないようにするには・・?」などといったご実績もある経営者様から相談を受けるケースが度々あります。


ワンマン社長ってどんな人?

そもそも、この「ワンマン」とはどういう意味なのでしょう?参考にこちらもご覧いただけたらと思います。
参考:ワンマン経営を脱却するには?ワンマン経営のメリット・デメリットも解説

「自分の思うとおりにふるまう人。独裁者。独断で組織を動かす人」・・等の人を指してワンマン社長と呼ぶようです。このワードだけを見ますと、確かにマイナスのイメージがありますが、経営においてのワンマン社長の場合、必ずしも悪いイメージだけではなく、むしろ「会社を急成長させたワンマン社長」、「やり手のワンマン社長」・・などと、良い意味で話されたり言われたりするケースもあります。

しかしよくよく考えてみると肩書や名前で「ワンマン社長」・・・そういった人は実はいません・・当たり前のことですが。どんな社長であれ、社長というポジションを担っている一人の人間であり、人間である以上、能力も知識も、人格も性格も、価値観も哲学(考え方)も、それぞれに違いがあります。その違いからくる長所と短所、メリットとデメリットは必ずあるもの・・。組織上、トップリーダーであれば、影響力も大きいでしょう。だからこそ、良き方向へ、より長所を活かし、メリットを生み出していきたいものです!


良いことをやることと・悪いことをやめることは同じ効果を生む

では、ワンマン社長のストロングポイントや、所謂、アキレス腱とは、どういったものでしょうか。強みとしては、強烈なリーダーシップ。判断の速さ。スピードを活かせる。能力を活かせる。センス・カリスマ性・・等々。その社長の持つ長所が、そのまま会社・組織にダイレクトに伝わります。・・メリットや長所は、他にも様々考えられ、大いに活かして会社・スタッフやお客様等にとって、良いことをどんどん行っていただければ良いと思います。

気を付けならないことは、マイナスポイントの方です。そこにしっかりと目を向けて、対応・対策に挑まれているかどうか・・ここが大きな重要だと思っております。良いことをやる。そして悪いことをやめる。実は、これはどちらも同じ効果を生むものなのです。往々にして、「もっと良い商品を。もっと良いやり方を」・・と、良いことを考え研究・追求しているトップリーダーの方が多くいらっしゃいます。もちろん大事なことであり、社を上げて考え追求すべく課題です。永遠に満足の追求であろうかと思います。しかし一方で、「悪いことをやめる」。このことへの研究と追及はいかがでしょうか。会社やお店、商品や接客に対して、「悪いことをやめる」・・このことの追求や努力は、様々な形で努力されている会社もたくさんあります。社内においての改善会議や、お客様へのアンケート・ネット上での意見収集、在庫やクレーム等々です。
ある飲食店において、新メニューの開発、新しい季節限定の企画・サービスなどを考えているオーナーがいました。まさにお客様にとって「良いことをやる」です。検討する時間も試食などの労力も、広告宣伝などの経費も、しっかり使って。一方で、「悪いことをやめる」との角度で、オーナーと店内を見回すと、お客様が座る目線の壁が汚れている、メニュー表の汚れ、座席の汚れ・・汚れだけでいくつも目につきました。早速、従業員皆できれいにメンテナンスをしました。結果、お店の近々の業績も上がり、何よりお客様に直接「お店が前よりきれいになった」「清潔感が出た」と言われたそうです。店内のメンテナンスにかけた時間・労力・経費は、「良いことをやる」半分以下でした。そして、新メニュー・新企画も活きて、更に業績アップの結果へとつながりました。
「良いことをやる。悪いことをやめる。実はどちらも同じ効果を生む」との考え方のほんの一例です。


ワンマン社長自身の悪いことをやめる

ここで、今回のテーマである「ワンマン社長」に戻ります。ワンマン社長にとってのデメリット、「悪いことをやめる」・・とは、どういうことでしょうか。会社組織として、多く言われているワンマン社長でのデメリットは・・イエスマンを多く作ってしまう。指示を待つ幹部(スタッフ)を多く作ってしまう。右腕、左腕(NO2、NO3)を育てられない。年齢と共に、ワンマン社長の負担や後継問題に悩む・・等々です。
上記にて申し上げたように、私の考える「ワンマン社長」・・そういう人はおらず、「社長という名の一人の人間」である以上、長所も短所も違います。その社長の持つ短所・デメリットが、大きく会社に影響し、「悪いことを」を気づかぬうちに作ってしまう。また社長という職責は、作りがちな環境ではあるのです。そこで、「悪いことをやめる」です。勇気を持って、ワンマン社長自身の「悪いこと」を確認し、発見し、「悪いことをやめる」努力と挑戦をし続けることです。
多くのクライアント経営者の方々に、寄り添い、向き合い、感じてきたことは・・相手の話を聞かなくなる・・ここが一番多く課題として見受けられます。特に、身近な方々ほど聞かないのです。会社でいえば、役員・幹部の話ほど、きちんと聞いていないのです。耳では聞いているのですが、真剣に、丁寧に、謙虚に、最後まで聞いていないのです。特に耳障りな報告や、耳に嫌な話や、自分の意見とは違う話に対して、耳では聞いていながら思いの中では聞いておらず(否定しながら聞く)、反論や答えや判断を考え、ひどい時には相手の話をさえぎって意見をしてしまう。時には感情的になることも。相手からすると「話を聞いてくれない・・」との評価となり、口を閉ざしていってしまう。しだいにイエスマンの土壌を作ってしまうのです。厄介なことに、自分では気づかないうちに、無意識にそうしてしまうのです。
また、身近な家族にもその傾向があらわれます。奥様やお子様の話をきちんと聞いていない。ぜひとも意識をして「聞く」ことの大切さに取り組んで頂きたい。ここ最近でも、ワンマン社長に対し、意見や要望を言えず(言えば職を失う可能性がある)、あるいは、周りが進言・助言をしても、話を聞かないが故に、人命に関わる重大な事故を目の当たりにし、また、一国のワンマンリーダーによって人間の生命すら失われています。
弊社アンリミテッドの考え方に・・「人間尊重」の哲学があります。相手を尊重し、真剣に、丁寧に、謙虚に聞く・・。職責や年齢、性別に関係なく。不肖、書いている私自身も、課題とし、意識し、挑戦中です。永遠のテーマでもあります。
ワンマン社長が悪いわけではありません。その社長という名の人間性であり、哲学です。考え方です。そこからいずる行動、言動、振る舞いに帰結します。強烈なリーダーシップは、別の人では替えの効かないものと言うこともできます。そのリーダーシップをどのように使うかが大事で、顧客や社員にとって貴重なパワーとなった時には、それこそ「オンリーワン」のかけがえのない存在ともなります。

弊社に学ばれる多くの経営者の方々が、「自分では気づかない」ことを知ったうえで、外部役員や非常勤役員を入れるのと同じように、アンリミテッドに依頼され、自分自身や会社を見つめられております。ワンマン社長としてのマイナス面に真摯に向き合い、共に人間育成を目指されている姿に、明るい未来と希望を感じます。今後益々難しさが増すことが予想される経営環境にあって、ご支援を続けて参ります。

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