社員の成長は自分の成長の中にあった―アンリミ経営カウンセリング体験談

私達の会社は人口11万人弱の小さな町であります。当社は私の父が製材業より工業用資材業に拡大し個人創業したのが始まりで、その後法人化し、現在では母体である製材会社と土木工事建設、一般建設用資材の販売、それに異業種でありますが宿泊業からなっております。前年度の売上は30億ほどとなっております。
他の経営コンサルタントと違うアンリミのカウンセリング
私共の仕事は役所のその年の予算、又は工事発注箇所、工事内容によって売上は大きく左右される業種であります。それと同時に大型ダンプカー、大型建設機械を常時使用している関係上、交通事故、労働災害、地域の住民の方々に騒音、粉塵等々に神経を使う職種であります。
私の会社もアンリミテッドと契約し早いもので満5年に成りました。出会いのきっかけは1通のダイレクトメールでした。当時、私なりに建設関連の業態の経営はまずまずでしたので、ホテル業の方の売上をあげねばとの思いもあり早速契約させて頂きました。当初、講師のカウンセラーの方に受けた指導が、それ迄に私が経営コンサルタントの方々に受けた指導とは全く違っておりました。
具体的にお話し致しますと、
- 夫婦の関係はうまくいっていますか
- 両親との関係はうまくいっていますか
- 社員一人一人との拘りを大事にしていますか
- 子供さんにはいいお父さんですか
- 社員があなたを尊敬しておりますか
- 会社の経営理念は・・・ とか
会社経営とは全く関係のないような事をいろいろ具体的に聞かれました。最初の頃は指導を受けると耳ざわりも良いし、いろいろな知識も吸収出来て、さも頭が良くなったような錯覚すら覚えました。それから一年半位経ってきてから「社員からよく話しを聞いてみたら」と指導を頂きました。その指導通りよく聞いてみると、
- 本社の社内が暗いとか
- トップの人間関係や連絡、連携が悪いとか
- 社長の見える所では一生懸命仕事をしているが、社長の見えない所ではそうはなってないとか
- 社長は思い付きで仕事をさせるとか
- 先代社長の七光で現在の地位はあるが、社長としての器ではない
とか、いろいろ聞こえてきました。本当に自分自身悩みました。
会社ってなんだろう?社長って何をやるんだろう?自分の人生ってなんだろう?・・・とほとほとまいりました。
少しづつの変化
うまくいっていると思っていた方のグループも何一つうまく経営されていなかったという事実に気が付くまでに2年の歳月がかかりました。この頃からだったと思います。アンリミに指導を受けた事は何でも素直に聞いて実行しようと。そして、解らない事は何でもカウンセラーに相談しようと本気で決意しました。そして先ず最初に取りくんだ事は、本社の幹部間同士の意思の統一をしようと、この一点に絞り込みました。
最初は集まってお茶飲みだけでもいいからやろうよ・・・と言って、毎朝、集合しました。最初はギクシャクして、たてまえ論のみに傾注しておりました。ある幹部からは、こんな事をしても無駄だからやめようよという意見も何度も出ました。自分も来る日も来る日も同じ事をしていて本当にこんな事をしていて大丈夫なのかなあという不安も確かに有りました。
しかし、取り組んで一年を過ぎた頃から幹部の方々に変化が出てきました。毎日の朝礼もマンネリ化してきたし、もっとこうしたら良いのではないかとか、ある若手社員が落ち込んでいるから、社長の私に「よく話を聞いてやって下さい」とか前向きな話がいっぱい出て来る様になりました。いよいよ良くなって来たなと思うと、今度は、別の幹部が落ち込んだりで、こんな状態もしばらく続きました。それも、ついこの間迄の事でしたが遠い昔のような感が致します。
現在は毎日、アンリミのテキストの読み合わせから入り、昨日の良かった事、又、反省点を報告し合い、今日一日のやるべき事を各自明確にし、目標に対して現状の認識をし合い行動に移るようになりました。幹部間の連絡も密になるようになりましたし、今ではお客様から「おたくの事務所の社員の方々は皆、感じが良いですね」とお褒めの言葉もたくさん頂けるようになりました。
徐々に根付いているとの実感
ある日のホテル部門と建設部門の幹部の合同ミーティングの時の事でした。ホテルの部署長からこのような報告がありました。
私どものグループが以前からたいへんにお世話になっているある団体の宴会で、何か盛上げようよと提案があり、専務(息子)を中心にして女3名、男3名でいろいろ相談をし、余興のプレゼントをやる事に決まったそうでした。男は女装し、女は男装し2回の練習をし、いよいよ本番出来るかな、はずかしいなぁといろいろ思いが交差しながらもやってみました。そしたら、お客様から拍手喝采でアンコールまでやって大変喜んで頂き、すぐその場で又次の予約を頂きました、との事でした。
私は、このこと自体がすごいというのではなくて、そのメンバーの中に19才の男性スタッフが一人居るのですが、実はそのご両親は離婚をしていて、お母さんがホテルに勤務している方の息子さんだったのです。その彼が3年前高校を中退するとの相談がお母さまから私にありました。その時ちょうどアンリミのカウンセラーも一緒でしたので相談にのって頂きました。それも何回も何回ものって頂きました。結果に於いては中退してしまったのでした。その後、仕事先の紹介もしましたが、すぐに辞めてしまうし、少しすると「今度は大丈夫だから・・・お願いします」と又来ます。そして見つけてやると又3ケ月もすると辞めてしまうような子でした。それが、ある日「社長一生懸命やるからホテルの方で使って下さい!」と来ました。皆で、朝のお茶会で相談したら幹部の皆からは「無理だよ、又すぐ辞めるから」という反応でしたが、一つの条件を出して採用致しました。人の嫌がる仕事を率先してやる事。1ケ月間、周囲が見る中で、これが出来なかったら辞めて頂く事を条件にしました。もう1年以上になります。その子が一生懸命どじょうすくいをやったとの報告が有り、皆で彼の変化に驚きながらもしみじみと喜び合いました。
もう一つ、建設部門からの話しでしたが、幹部がお互いがお互いにウィークポイントを明確にしあって、日々それを意識して取り組み、部下からより信頼される上司を、3ケ月集中的に取り組んで、本年こそ確立しようと提案がありました。そして、皆で決意を新たにし、時には真剣に、時には和やかに確認し合える組織の構築、チームワークや連携が生まれ始めていると感じております。
自分の成長した分しか社員は伸びない
以前は、何で弊社にはこんな(使えない)社員しかいないのか?とか、もっとこのように動いてくれたらいいのにとか、常に社員に不満を持っていた自分でした。当初からもカウンセラーの方々に『自分の成長した分しか社員は伸びないよ』と口をすっぱくなる程言われましたか、理解はしていても実感がありませんでした。それが、この頃では本当によく分るようになりました。
まだまだクリアするべき課題は山ほどありますが、それに右往左往される事なく、分らない事は分る人に聞こうと思えるようにもなりましたし、今はすっきりしております。今後共、社員と一緒に精一杯苦労を共にし、いい会社作りを目指して頑張っていきます。
私のつたない体験発表とさせて頂きます。
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