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社内がまとまらないのはなぜ?―現場の悩みに答えるヒント

社内がまとまらないのはなぜ?―現場の悩みに答えるヒント

「心を同じく」するには「同じ考え方」を共有しよう

 

〔1〕「異体同心」を目指そう

 

①あなたの職場はまとまっていますか?

「チームワークの良い職場はよい業績を上げる」とか「スタッフが一致団結すれば、厳しい環境を乗り越えられる」というように、社内がまとまっているかどうかは全ての会社において永遠のテーマです。社内がまとまらないのは なぜなのか。まとめるには具体的にどうすればいいのかについて今回は考えていきたいと思います。

②まとまらないのは当然

「社内がまとまらない」と悩んでいる人は、この問題を次のように捉え直してください。どのように捉え直すのかというと、社内にはさまざまな人材が集まっており、その一人ひとりに長所や短所があります。そのため、それぞれの意見が違ったり、発想が異なることは至極当然なのです。それぞれ年齢は違うし、育った環境も違う。学歴も性格も異なる人たちの集団ですから、男女の違い一つをとってみても、さまざまです。この問題に悩んでいる人は「多くのスタッフがいる職場は、まとまらないことが当たり前」という逆の発想から、捉え方を考えてほしいのです。そうすれば、悩みに翻弄ほんろうされず、一人ひとりの思いを再確認できるでしょう。

③まとまるには「同じ考え方」が大切

そこで、目指してほしいのは〝異体同心"です。異体同心とは、姿や身体は異なっていても、心がお互いに一致しているという意味です。スタッフやリーダーの心が、互いに一致して固く結ばれている状態といえます。ここで大切なのは、何に対して「心を同じく」するかということです。同心の「心」とは「考え方」のこと。すなわち、全員が同じ考えを持てばいいのです。社内をまとめるには、スタッフやリーダーが「同じ考え方」を持ち、それを共有する。これが社内をまとめる決め手となります。

④同じ「目的・情報・感情」を共有する

それでは「同じ考え方」を共有するとは、具体的にどういうことでしょうか。それは次の三つの要素を共有することです。

◇同じ「目的」を共有する

何のために仕事をするのか、仕事を通じて何を目指すのか、という会社の目的を、社内の皆で確認・共有してください。皆が一致した目的を持たなければ、社内はまとまりません。

◇同じ「情報」を共有する

あく社内で同じ情報を共有し、把握しておくことが大切です。例えば、プロジェクトチームを組んで新事業に挑戦するとき、チーム全員がすべての情報を認識しておくことで、チームは一体となります。

◇同じ「感情」を共有する

仕事に伴う感情(喜・怒・哀楽)を、スタッフやリーダーが共有しなければなりません。特に、仕事から得られる同じ喜び、同じ楽しさを一緒に実感してください。

スタッフやリーダーの全員が同じ「目的・情報感情」を共有し、同じ目標に突き進む体制を築いていけば、社内は自然とまとまっていきます。

 

〔2〕「自分らしさ」を発揮しよう

①「同心」のためにも大事な「自分らしさ」

社内をまとめるための具体的な方法については、後段で詳しく説明しようと思います。ここでは、いま述べた「同じ考え方」つまり、同じ「目的・情報・感情」を共有するなかで、一人ひとりの個人に焦点を当てます。

異体同心について説明したように、私たちは互いに「異体」なので、まとまらないのは当然です。それぞれの個性がぶつかり合ったとしても、当たり前なのです。個人の生活スタイルや好みの多様化が進むなか、ますます「異体」は鮮明になっています。だからこそ「同心」を求めないと、社内はバラバラになってしまうのです。そのなかで、一人ひとりのスタッフが皆と「心を同じく」するために必要なことは、実は個々の「自分らしさ」を発揮することなのです。では、ここでいう「自分らしさ」とは何かを考えてみましょう。

②    真剣かつ本気な自分を発揮

「自分らしさ」とは、勝手に個性を発揮するという意味ではありません。皆と「心を同じく」し、確かな人間関係を築くには、自分を(つくろ)ったり、無理をしたりしてはいけません。同じ「目的・情報・感情」を共有したうえで、ありのままの「自分らしい自分」を発揮すればいいのです。「自分らしさ」とは、仕事に対して真剣に取り組み、本気で挑戦する姿こそ、本来の「自分らしさ」なのです。真剣、かつ本気な自分を発揮すれば、周囲はあなたに魅力を感じるでしょう。さらに、率先して困っている人に協力したり、手助けしたりする行動をとってください。そのとき、あなたは輝く存在となり、人間関係は確かなものになっていきます。こうして築かれる人間関係=信頼関係が、皆と「心を同じく」する「同心」の基盤となるのです。

社内をまとめるポイントはリーダーにある

 

社内をまとめるためのマインドセット:①「全体」と「個人」のバランスが大切

私たち人ひとりは育った環境も生きてきた経験も異なります。だから、それぞれの意見や発想が食い違い、なかなか社内がまとまらないのは当然のことなのです。社内を上手にまとめ、的確に機能させるには、どうすれば良いのでしょうか?これは会社という組織を活性化させるテーマでもあるのです。

ここで大切なのは、組織全体とスタッフ個人とのバランスが保たれているかという点です。「全体」と「個人」のどちらを重視し過ぎても、社内はまとまらないし、組織は活性化しません。

例えば、社内でミーティングをするとき、全体を重視した場合と個人を重視した場合を考えてみます。

*全体を重視した場合

トップダウン型になってしまうことが多い。つまり、リーダの命令や指示をスタッフに伝えて実行させることが多くなり、社内のコミュニケーションは一方通行になりやすい。

*個人を重視した場合

スタッフ一人ひとりの意見をリーダーがヒアリングし、お互いに対話する機会は増えるが、意見の集約、決定に時間がかかってしまう。

このように、どちらを重視し過ぎてもバランスは崩れてしまいます。そして、多くのリーダーたちは全体を重視しがちです。そのため、スタッフ個人の意見が軽視されてしまうことが多いのです。

例えば、社内がまとまらない、一致団結できない理由の一つが、スタッフのAさんやBさんの遅刻にあるとしましょう。全体を重視し過ぎると「スタッフのAさん、Bさんの遅刻が原因で、皆のやる気に悪影響が出ている。これから、遅刻した人は減給の対象にします。遅刻する人がいなくなれば、社内がまとまるはずです」と、リーダーがいきなり朝礼で発表してしまう。こんな命令を聞いたスタッフの表情はこわばり「明日は自分が減給されるかも・・・」という恐怖感を植えつけてしまうかもしれません。これではせっかくの朝礼が台無しです。少しでもスタッフ個人を重視する気持ちがリーダーにあれば、AさんやBさんに「なぜ、遅刻してしまうの?」と個別に面談するなどの方策をとるはずでしょう。すると、Aさんは申し訳なさそうに「実は母が倒れたため、父が出かける時間に合わせて朝食を用意しているんです」と打ち明けるかもしれません。さらにBさんは「この数日だけ、子どもを幼稚園へ送っていて遅れてしまいました。母子家庭なので、私が行かないと・・・」と小声で答えることも考えられます。

これは一例ですが、スタッフによっては家庭事情もさまざまです。面談で状況を聞き、ケース・バイ・ケースに対応しなければなりません。

社内をまとめるためのマインドセット:②あなたは嫌われていませんか?

以上のように全体と個人のバランスを配慮したとしても、社内はまとまらず、組織の活性化も進まないことがあります。つまり、リーダーが率先して号令しても社内はまとまらず、しかも個人を重視するように対応しても活性化しない・・・こんな悩みを持っているリーダーの方には以下のポイントを意識してみてください。

*改善ポイント

私たち人間には良い面もあれば、悪い面もあります。それぞれの面を見ながら接し、良い面を伸ばすために、褒めたり励ましたりしてください。

 

社内をまとめるためのマインドセット:③感謝の気持ちを持つ

結果が出ない理由を自分に求めるのではなく、同僚や仲間への不平・不満にすり替えていませんか?また最近、周囲への愚痴や文句が増えていないでしょうか。

*改善ポイント

周囲の人たちの協力があるからこそ、自分の仕事が成り立っていること、上司やお客様のおかげでいまの自分があることを忘れないでください。自分が頑張れる背景には、同僚や仲間の存在が不可欠です。そういう人たちに心から感謝してほしい。いつも感謝の気持ちを忘れない自分に変わりましょう。

社内をまとめるためのマインドセット:④謙虚に聞く

自分は頑張っているのに、会社の方針や制度が悪い、または不況や市場環境が悪いために良い結果が出ないと思っていませんか?自分が活躍できない原因を自分以外に求めてしまい、自らの問題点を振り返ることがなくなってはいないでしょうか。

*改善ポイント

自分はどのような人間なのか、どんな仕事をしているのかを客観的な視点から確認してみましょう。そのためには、いろいろな人の意見を謙虚に聞く姿勢が大切です。「自分に原因がある」(因我にあり)と気づけるように変わってください。

社内をまとめるためのマインドセット:⑤信頼関係を大切に

どのような現場でも、初めから相手の人を疑っていませんか?また、何事に対しても疑心暗鬼になっていませんか?

*改善ポイント

仕事においても、プライベートにおいても、大切なのは信頼関係です。すべてにおいて、信じ合える人間関係が基盤であることを再確認してください。

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〈まとめ〉

*結果を求めるのではなく、その原因を見詰め直す

*原因は自分の「心の持ち方」にあることを認識し、これを正す努力をする

*原因を正すと、結果はあとから付いてく

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