職場の人間関係の基本/良い人間関係を築くには?―現場の悩みに答えるヒント

私共は仕事柄、全国各地に赴き、数多くの方々と話し合いをします。その話題は、何といっても、人間関係の悩みが最も多いのが事実です。人間は、当然のごとく、一人では生きてはいけません。人間の中で生き、人間の中で喜び、人間の中で悩んでいく現実なのです。
そこで、今回は人間関係という大きなテーマに対して、改めて、大切なポイントについて考えてみたいと思います。
【1】 人間関係の基本は信頼を勝ち取ること
信頼を勝ち取るためには、一般的には
①相手の立場に立つこと
②言行一致
③積極的に報告する
④相手のミスを積極的にカバーする
等と言われております。アンリミテッドの勉強の初歩過程に、信頼の基本として、
言うこと・話すこと やること・実行すること
のバランスで成り立つとの論法が出て参ります。
即ち、
① 言 > 行 …… 不信
いろいろ話しはするものの、行動が伴わないとき
には相手から不信を買ってしまう。
② 言 = 行 …… 当たり前
言っていることと実際に行っていることが一致し
て当たり前であり、
③ 言 < 行 …… 信頼
言っていることより、やっていることが多くなっ
て初めて信頼に結びつく。
しかしながら、 約束を守る ということが、何と言っても、一番ではないでしょうか。
アンリミ創立者が常に語っていた中に
「約束は守れ。出来ない約束はするな」
「たとえ相手から裏切られることがあったとしても、自分は決して裏切らないと決めること」
この考え方を常に自らの支えに生きていく生き様の中で信頼関係が改善されると。
また、途中でいかなる問題が発生したとしても、それは質的には前進しているのである。
自らの内面的闘いの中で、行動した故の問題発生であり、一歩踏み込んだ事実と、勝利に向かって闘っている事実が素晴らしいのだとも。
【2】 人間関係強化のためには、相手を理解すること
そのためには、相手の立場に立てる自分を作ること。
創立者の言葉の中に次のようなものがあります。
「自らも相手と同じ親を親として生まれ、相手と同じ経験をし、相手と同じ目的を目的として生きてきたならば、
相手と同じ発想をし、相手と同じ行動を起こす」
常にこのような思い、考え、角度に立って相手を理解するように努めていくことが大切であると…。
リーダー、上司、幹部になればなるほど、常に相手を理解するように努めることが仕事であり、磨かねばならない力となるのです。
【3】人間関係改善の実践ー相手の話を積極的に聴く
世界中に何十億という人間が生きていますが、男女、年齢を問わず、例外なく、皆「私のことをわかってほしい」と心から叫んでいるのです。目には見えず、耳には聞こえてきませんが、間違いなくそうなのです。
社会が厳しくなればなるほど、ストレスも多くなり、周囲に悩みを打ち明ける人もいなく(感情的孤立)、ただ悩み続けている人も数多くいるのではないでしょうか。「相手に良くなってほしい」との想いをベースに、積極的に相手の話に耳を傾け、聴く作業(同苦する)が極めて大切だと思うのです。
話せばわかる → 聴けばわかる
話し上手 → 聞き上手
以上のことを改めて再認識し、一歩でも人間関係の改善に共々に取り組んで参りましょう。
<参考資料 聴き上手になろうーアンリミテッドクリエーション・テキスト「会社を蘇らせる」より>
話をするときには言葉を使います。言葉を使っているその目的は、誰の場合にでも自分の思いを相手に伝えることなのです。音声としての言葉を出すことが目的ではなくて、想いを伝達することが目的なのです。
一方通行ではない会話においては、思いをお互いが納得できるまで何度でも伝え合うことが出来ます。それは声を出す人と聞く人との共同作業なのです。自分は話をするのが下手だと思っている人は一生懸命に聴くことです。聴くことだけは是非とも上手になって下さい。真剣に聴くことで話すことと同じ効果を発揮することが出来るのですから。「思いの交流」をする現象があるのならば、無理をして上手に話す必要などはありません。
聴き上手という人は、相手が「何を言っていて、何を思っていて、何に気づいてほしいのか」という、思いを聴いているのです。食べ物を良くかみ砕いて自分の血とし、肉とするように、言葉の意味を咀嚼して相手の思いを感じ取る訓練をした人が聴き上手な人となるのです。
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