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マインドの変化は、行動の変化に現れ、行動の変化は周りを変える―アンリミ経営カウンセリング体験談

マインドの変化は、行動の変化に現れ、行動の変化は周りを変える―アンリミ経営カウンセリング体験談

今回ご紹介するのは、ある一軒の夫婦で始めた割烹料理店です。念願のお店を夫婦で開業し、順調に売上も伸び、新館の大きな宴会場を増築するまでに至ったこのお店。しかし、その頃から夫婦の間がしっくりいかなくなり、お店の雰囲気や後継者候補だった実の娘さんたちとの関係性までも悪くなってきていました。そして売上も落ちてきた時に、知人からの紹介を受けて弊社から経営カウンセリングを受けはじめたのでした。学び続けるうちに自分の悪いところに気づき、気持ちにも徐々に変化が。行動も次第に変化が現れ、その後、お店の売上も回復していった事例をご紹介します。果たしてアンリミテッドのカウンセリングから得た気づきとは?

こちらは、弊社経営セミナーで、このお店の女将さんが語っていただいた体験談です。

 

寿司職人の夫と、自分たちの住居に隣接するかたちで建物を増築して商売を始めました。見渡すかぎり田んぼで、立地条件の悪いところですが、念願の寿司割烹の店を開店することができました。一階はカウンターと小上がり、二階は四十名くらいの宴会場でした。以前に勤めていた店のお客様も、大勢来てくれ幸先のよいスタートがきれました。

二人の子どもを育てながらの商売は大変でしたが、オープンから順調にいき、五年後には二百名を収容できる宴会場と、静かな個室のある新館を増築することができました。従業員も増え、新しいお客様も来てくれるようになり、売上も伸びていきました。

しかし、その頃から主人と私の間が、しっくりいかなくなったのです。職人気質で短気な主人と、気が強く、主人を立てることができない女将である私の意見が合わず、喧嘩もするようになりました。お店の中にも、どことなく刺々(とげとげ)しい雰囲気が漂うようになりました。

そういう状態が続き、増築と共に増えていた従業員たちには、暗くて温かみのない職場に対して、たくさんの不満があったことと思います。職人さんはじめスタッフの入れ替わりが次第に多くなっておりました。いがみ合う主人と私にはさまれ、従業員の心が(すさ)んでいたのも、今となっては申し訳なかったなと思います。

 

アンリミとの出会い

女の子というのは、母親の鏡なのでしょうか、私がいつも主人を批判的な目で見ていましたから、二人の娘も、口には出さなくても、父親に反発心を持つようになっていきました。私は商売が好きで、夢中で働いてきました。新館を増築した時の借入金が少なくなって、肩の荷がおり、無我夢中で走ってきた自分を振り返ったとき、自分の今までの生き方に疑問を抱くようになりました。そして、同じような生き方を娘にもさせてよいのかと、考えるようにもなりました。

私自身は好きでこの道を選んだけれども、娘には娘の人生があるし、気難しい板前さんと結婚して苦労するなら、私たち一代で、この店をやめてもよいと、思うようになりました。

しかし、そうは思いながらも、心のどこかには、このままでは自分もダメになってしまう。どうにかしなければと思う心が、行ったり来たりして、どうしようもない自分がいました。

自ずと顔も暗くなり、仕事にも力が入らず、体調が悪くなり、入院も何度かしました。その後は、景気の低迷も重なって、売上も少しずつ落ちてきました。

そんな時、店に有田焼の器を収めていただいていた会社の社長さんに勧められて、アンリミさんのカウンセリングを受けることになりました。最初のカウンセリングのことは、今でもはっきり覚えています。何事も原因は自分にあるなどとは、考えてもいなかった私は、「この人はこういうところがダメなんです」とか、「社長がこういう考え方なので、ダメなんです」と、言いたい放題の話をしたのを覚えています。今思うと、とても恥ずかしいです。

主人である社長も、最初のうちは出席してくれましたが、「俺は勉強が苦手だし、難しい話を聞いていると肩がこってしまう」と言って、徐々に足が遠のいてしまいました。

カウンセリングを受けはじめて最初の頃は、何をやってもうまくいきませんでした。カウンセリングで学んできた素晴らしい話や、お店をこのように変えていかなければ、と思うことを社長に話すと、社長の気持ちはどんどん離れていき、最後には、怒ってしまうという状態になってしまったのです。

 

自分自身の変化と環境の変化

しかし、学び続けるうちに、相手の気持ちを考ないで、言葉に出てしまう私の悪ところに、ようや気づかされました。そのことに気づいてから、徐々に私自身の気持ちに変化が出てきました。気持ちの変化は、当然、行動の変化となって現れます。外でカウンセリングを受け、家に帰ると、心も軽く「お父さん、ただいま、今、帰りました」と、さわやかに言えるようになりました。社長の気難しさも、あまり気にすることが少なくなり、ちょっとした心配りに対しても、自然と感謝の思いを伝えられるようになりました。小さなことでも、社長と話し合うようになり、いつしか夫婦の間もほんのり温かさのようなものを感じるようになりました。そんななかで、今までやったことのない朝礼や全体集会などのミーティングを始めるようになりました。

 

最初は、スタッフ全員で、近くのアンリミさんの先輩クライアントの会社に見学に行きました。お弁当も途中で買うのは簡単ですが、快く参加してくれる皆の気持ちをくんで、私と娘で朝早く起きて、全員のお弁当をつくりました。見学の帰りに、バスの中で皆が美味しそうに食べている姿を見ると私も嬉しくなりました。こういう些細なことに、人は喜びを感じるものだと気づかせていただき、それならこれからもっともっと、従業員の喜ぶことを考えようと思いました。そして、皆が私たちに何を言いたいのか、皆の意見をもっと聞いてあげようとも考えました。

それらを一つひとつ実行に移していき、分からないことや壁にぶつかると、アンリミさんのカウンセラーにご指導をもらいました。一つのことに向かって、皆で考え挑戦し、結果が出ると次の問題に、また頑張って取り組みました。もちろん、いくつかの失敗もありましたが、指導されたことを信じて、素直に実行し続けました。

朝礼をはじめ、誕生日のプレゼント、個人面談、全体ミーティングなど、他所から見れば当たり前のことなのかもしれませんが、私どもの店では今まで経験したことのないことばかりで、すべてに挑戦し実行しました。

始まって半年が過ぎた頃、当初はぎこちなかった朝礼も、全員が元気にできるようになり、嬉しいことに、何か報告事項があると、社長も先頭に立って協力してくれるようになりました。業者の方々が、社員を連れて元気のよい朝礼に参加するときもありました。また、裏口から入ってくる業者さんにも、調理場の全員が、大きな声で「ご苦労様!」と、挨拶するようになりました。業者さんからは「雰囲気変わったね?何かやってるの?」と聞かれたことも一度や二度ではありません。その都度、アンリミさんにお世話になって社内が変わったことなどをお話ししています。

調理場では、社長が考えた新メニューを全員で検討し、お客様の反応を見ながら、素材や味を変えたりして調理をするようになり、工夫を重ね、今までと同じ値段で、料理の品数も増やしました。

接客サービスの女性たちも、まず電話の応対から、「明るくさわやかに」を心がけ、板前さん達がつくってくれた料理一品一品を、少でも美味しいうちに召し上がってもらえるように、料理の説明をしながら手際よく、出すようになりました。

その分、スタッフは大変です。特に、夏場はクーラーが入っているとはいえ、宴会の途中での何百人単位ものお客様への、冷たいおしぼりの交換や、中腰になっての料理出し終えると、全員が玉のような汗です。化粧を崩しながら働いている姿を見て、「ありがとう、お疲れ様」と、声をかけると「やっているときはすごく大変だとけれど、お客さん喜んで帰ると、頑ってよかったと思し、さわやかな汗になるから」と言ってくれました。職場の雰囲気も明るくなり、いろいろな面で信じられないほど、変化が出てきました。気がついてみると、じわじわと下がり続けていた売上も、対昨年比大幅なアップという信じられない結果を生み、社長と目を(みは)りました。

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事業承継への道筋

そんなある日、社長が「お店がこんなに変わったのは、カウンセリングのお陰だけれど、今日まで頑張ってくれて、本当にありがとう。ご苦労さん」と、私の肩を叩いてくれました。

とても嬉しかったです。その短い言葉のなかに、社長の想いがたくさん込められていることも、私には分かりました。

 

先日、カウンセラーが「お父さんを大切にしようという気持ちで、一つになり、社長を中心とした車軸が、しっかりと出来上がったとき、それがこの店の経営理念となり、素晴らしい方向に進んでいくことができるでしょう」と、言ってくださいました。

カウンセリングがはじまって数年たち、跡を継ぐことをためらっていた娘も、店の板前と結婚し、店を継ぐことを決意してくれました。いまとなっては私にも迷いはありません。これからも社長とスタッフに喜びを提供し続け、さらに夢がふくらむ店にしていきます。

≪経営者体験談ご紹介≫

社員の成長は自分の成長の中にあった―アンリミ経営カウンセリング体験談

経営者インタビュー~アンリミ・クライアント体験談動画

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